2018年11月12日

あなたはよく眠れていますか?

ぐっすり眠れているのは全体の47.1%。最も眠れていないのは30代女性

寝苦しい季節も終わり、ゆっくり睡眠がとれる季節になってまいりました。これからは逆に寒くなりすぎると、布団から出たくない、、、となってしまうとは思いますが、そもそも日本人の睡眠時間は、1日あたり7時間22分ということで、世界的に見ても圧倒的に短いとされています(OECD調べ)。ということで、今回は"睡眠実態"をテーマに分析してみましょう。

まずは、最初にみなさんによく眠ることができているのか、を質問してみました。

普段、よく眠れているか

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すると、時間の長さの違いはありますが、ぐっすり眠れている、と感じている人は全体の47.1%。一方、ぐっすり眠れていない、という人は52.9%と、眠れていないと感じる方のほうが、若干上回っています。この結果を男女別に集計してみましたが、全体では大きな違いはないようです。

但し、これをもう少し細かく年代別に見てみると、差が見えてきます。

普段、よく眠れているか(性年代別)

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性年代別でみると一番眠れていないのは、圧倒的に30代の女性。全体平均を大きく上回り、6割近い方が、ぐっすり眠れていないようです。育児や家事、仕事にと本当に忙しい時期であることが伺えます。身体には十分気をつけていただきたいですね。

夢をよく見るのは、女性かつ若年層

では、続いて少し角度がかわりますが、普段寝ているときに"夢"を見るのかどうかを質問してみました。

普段、夢を見るか

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普段、夢を見るか(性年代別)

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全体では、34.5%の方が夢をよく見ると回答してしますが、男女でも大きな違いがありました。なかでも、男性の倍くらい、女性の方は夢を見て内容まで覚えているようです。また、これを同じように年代別に集計すると、その違いが顕著に表れ、若い人になればなるほど、夢をよく見て、内容を覚えているようです。若い女性の方は、起きていても寝ていても、忙しいようです。

女性の約半数がスマホを使いながら寝てしまう

では、今度は、寝る前についしてしまうことを聞いてみました。すると案の上、スマートフォンをしながら寝てしまうがトップとなり、全体の約4割の方があてはまるようです。これに続く回答としても、「あぁ、あるある」とみなさんも思い当たる節がある項目が並んでいるのではないでしょうか。

寝る前についしてしまうこと

201811-13-fig-05.jpg では、こちらも、男女別に集計してみますと大きな違いがありました。さきほどトップのスマートフォンですが、男性3割に対し、女性は約半数が使ってしまうとのこと。またそれ以上に衝撃なのが、風呂やシャワーに入らず寝る、台所の洗いものをせずに寝る、化粧やコンタクトを取らずに寝る、帰ってきたままの服装で寝る、といった項目が結構な大差で女性が多く出ています。男性の方は"えっ"などと思ってはいけません。女性の方は本当に疲れているんです。

寝る前についやってしまうこと(男女別)

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一日を頭の中で振り返って寝ると、、、あまり寝れずに悪夢(?)を見る

では、最後に、こういった寝る前の"ついうっかり"が、先ほどのぐっすり眠れているのか、夢を見るのかに、影響するのかを分析してみましょう。

まず、寝る前についやってしまうことのそれぞれの回答者のうち、ぐっずり眠れている派と眠れていない派に分けて比率を算出し、ぐっすり派の割合が多い順に並べてみます。すると、ぐっすり派は、本を読んだり、音楽をかけたり、冷暖房をつけたり、といったように、比較的落ち着いた環境で睡眠に入っていることが推察されます。

寝る前にやってしまうこと別のぐっすり比率

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また、夢をよく見る派の人は、洗いものをせずに寝る、化粧を落とさずに寝る、夜食を食べて寝る、お酒を飲んで寝る、仕事をしてから寝る、、、などあまり良い夢を見ている感じではなさそうですね。

寝る前にやってしまうこと別の夢を見るか比率

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そんな中、面白かったのが、"一日を頭の中で振り返ってから寝る"という項目。ぐっすり眠る人はあまりそういった行動はせず、仮に振り返ってしまうと、夢をよく見るということに繋がってしまうようです。夢も見ずにぐっすり眠りたい人は、あまり今日の出来事を思い出さないほうが賢明かもしれません。

出典)野村総合研究所 2018年9-10月期シングルソースデータ(関東エリア 20-59歳:N=2,169)(松本 崇雄)