Z世代の特徴②:タイパ意識が強い!買い物・情報収集も効率重視

Z世代は情報収集の手間・時間を省く

Z世代は、「時間対効果」を意味するタイムパフォーマンス(タイパ)を意識していることが多い。様々なものごとに費やす時間と、それによって得られる満足度を比較し、どのモノ・コトに時間を費やすかを検討し、効率良く時間を活用することを望む傾向がある。

実際に買い物をする際に意識することについて、回答の傾向をZ世代とそれ以外の世代で比較すると「価格が品質に見合っているかどうかをよく検討してから買う」や「商品を買う前にいろいろ情報を集めてから買う」は他世代よりも重視するという回答率は低く、「使っている人の評判が気になる」の回答率が高いため「コスパは気にせず、厳選よりもまず買いたい」「情報収集はざっくりと行い、口コミ頼りの衝動買いをする」などの特徴があると言える

また動画視聴についても、Z世代は他世代と比較して「再生速度を速めて視聴する」「コンテンツを飛ばしながら見る」や「SNSやまとめサイトなどで作品を楽しむ前に内容を把握しておく」と回答する傾向が高いことが分かった。「長尺動画は我慢できず、スキップもしくは倍速で楽しむ」や「コンテンツが楽しめそうか事前に知りたいので、SNS・まとめサイトを駆使する」といった特徴があると考えられる。

図1: z世代の買い物・動画視聴時の行動傾向

出所)NRI Insight Signal調査(関東一都六県在住の生活者を対象としたWeb調査、各回約3,000ss)

広告が話題になったら、意識してくれるZ世代

調査を行った結果、Z世代は他世代と比べて、テレビCMを意識して視聴する割合が低いことが分かった。ただし、SNSやまとめサイトでテレビCMが取り上げられている場合にはそのテレビCMを意識すると回答する割合もZ世代が最も高い。自分からコンテンツの探索はしないものの、誰かが取り上げたコンテンツをきっかけに意識する傾向があることからもZ世代のタイパ意識が伺える結果となった。

一方で、デジタル広告については、デジタルネイティブ世代であるゆえに、広告が表示されることを当たり前ととらえている可能性が高く、タイパ意識が高くても「邪魔・わずらわしい」と回答する割合は他の世代よりも低かった。

図2: Z世代の広告に対する意識

出所)NRI Insight Signal調査(関東一都六県在住の生活者を対象としたWeb調査、各回約3,000ss)

Z世代に対しては、話題性を出すためにインパクトを持たせることが重要!

タイパを意識するZ世代に対しては、短時間でもしっかりと印象に残るような訴求の工夫が必要となる。そのためにも情緒訴求を通じて感情に訴えかけたり、CMの中でどこかに大きなインパクトを用意し、意識させるポイントが必要である。また、SNSでの二次接触もZ世代に認知されるためには有効な経路となるため、ユーザーが転載したいと思えるようなユニークさ・遊びを持たせることも効果的であるため、Z世代を対象としたプロモーションのクリエイティブの制作では意識する必要があるだろう。

図3: タイパ意識の強いZ世代に刺さるクリエイティブイメージ

出所)NRI Insight Signal調査(関東一都六県在住の生活者を対象としたWeb調査、各回約3,000ss)
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