実務に活用しきれないMMM
マーケティング・ミックス・モデル(MMM)とは
マーケティング・ミックス・モデル(MMM)とは、各種マーケティング施策や外的要因が成果に与える影響を定量的に把握する、統計モデルアプローチを指す。目指すべき成果の実現に向けては、Promotion(広告)のみならず、マーケティングの「4P」や外的要因を含めた多角的な視点から分析を行う必要がある。MMMは、成果に関与する数多くの影響を考慮に入れており、マーケティング戦略立案の助けとなる。

浸透しないMMM
MMMを試した広告主は多いが、主に以下の3点で課題が発生し浸透しきらない。
- そもそもデータが足りない・集めるのが大変・工数がかかり、頻度の高い更新が難しい。
- 分析方法がブラックボックスで、予算検討時に社内で理由やロジックを説明できない。
- メディアの予算アロケーションは都度の買い付け単価や企画内容でも変化するため、結局分析結果をそのまま活用できない

実務に活用しきれるのか?を重視すべき
MMMの活用範囲は広告会社へのオリエンまで。多くの場合、コスパが合わないという反応。MMMによる分析結果は自社の過去実績を元に作成しているため、あくまで過去と同じことが再現されるなら、、の結果。新プロモーション検討時には、MMM結果にこだわらず単価や企画案など総合的に判断することが望ましい。そのため、結局MMMの結果から変化してしまう。

MMMは売上データ等を活用し、予算配分の最適化を目指せる点が魅力的である。一方で、そもそもの分析精度や実務での活用可能性で問題がある。実務でどのように活用するか、が最重要の目的と考えると、予算配分の最適化の手法として、本当にMMMを実施するのか。再度検討が必要ではないか。