2018年8月21日

夏休みは自由に取れる?

会社員は日付を指定される、公務員は周りと調整して決める。

さて、今年もお盆シーズンを向かえ、旅行や帰省など、夏休みをとられている方も多くいらっしゃると思います。ということで、今回のテーマは"夏休み"で分析してみました。

どこの観光スポットもたくさんの人でごった返していますし、電車や高速道路などの交通機関も軒並み混雑していますが、やはりみなさん、この時期にお休みをとるのでしょうか。取得方法について、調査してみました。

夏休みの取得方法

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夏休みがある人の中で、最も多い取得方法は、「定められた期間内であれば、自分の都合で自由にとれる」という方法。お盆の時期に取るのは、自分の都合ではなく勤務先からの指示、だと思っていただけに、これは少し意外な結果でした。とはいっても、実際のところは、家族や友人との調整をした結果、結局この時期が一番休みやすい、ということで、併せて取得している方が多いのではないでしょうか。

では、こちらを職業別に違いがあるのかを見てみると、結構違いがあることがわかりました。

夏休みの取得方法(職業別)※自営業、主婦などを除く

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すると、やはり普通のサラリーマンの方々は、会社から指定される方が一番多く、自由に取れる、という意見は少数派のようです。また、面白いのは公務員の方々。部署と調整をしてから決める、というのが最も多く、自分勝手にとるというより、全員が一斉に居なくならないようバランスを見ながら決める、ということのようです。海外では、公務員も同じ時期に一気に休んでしまうのが当たり前の中、日本においては、公共サービスをいつでも同じように利用できるのは、この方々の"調整"の賜物かもしれませんね。

ゆっくり休みたい日本人。ただ、経営者は休むのが苦手

では、続いて夢のような話かもしれませんが、もし1ヶ月間という長期の夏休みが取れるとしたら、どんなことをしたいかを調査してみました。

1ヶ月間の夏休みに何をしたいか

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最も多かったのは、"家でゆっくり過ごす"。1ヶ月の長期のお休みであっても、自宅でゆっくり過ごしたい方が多いようです。日本人は皆、お疲れなのでしょうね。続いて多かったのは旅行。ヨーロッパの方によく見られる、滞在型の旅行というより、多くの場所にいくほうが多いというのも日本人の特徴なのでしょう。これら以外にも、趣味や片付け/DIYなどもかなりの方が挙げており、休みをいろいろなことに使いたい傾向があるようです。

では、この結果を役職(仕事上の立場)によって集計したところ、こちらも結構な違いがありました。

1ヶ月間の夏休みに何をしたいか(役職別)

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会社でのお立場があがるにつれ、"たくさんの場所に旅行にいく"という割合が比較的増え、課長あたりですと、滞在型の旅行を希望する方が多いようです。また、会社の役員や個人事業主の経営者の方ほど、"家でゆっくり過ごす"という方が少ないようです。経営者の方はのんびり過ごす、というのが性に合わないのでしょうか。。。

とはいえ、やっぱり人が多いのが一番イヤ

では、最後に夏休みで困ったことを聞いてみました。世帯構成別に多少の違いはあるものの、お金がかかることを押さえて、やはり最も多いのは"どこに行っても人が多い"こと。やはり夏休みは分散してとれるようになるとよいですね。

夏休みで困ったこと(世帯構成別)

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出典)野村総合研究所 2018年7-8月期シングルソースデータ(関東エリア 男女20-59歳:N=2,468)(松本 崇雄)