動画広告は短尺と長尺どちらがいいのか
動画広告は短尺がよいのか?長尺がよいのか?
YouTube広告やSNS広告で動画広告の配信を検討する際に、動画を短尺にしてスキップされる前にメッセージが伝わるようにシンプルな訴求をすべきか、または長尺動画として作り込むことで、一部のユーザーにスキップされたとしても、最後まで見てくれるユーザに詳細にメッセージを伝えるべきか、で悩まれる方も多いのではないだろうか。
今回は、動画広告の秒数によって、広告の認知率や購入意向に差が生じるのかについて調査を行った結果をご紹介する

広告認知率と購入意向への効果は動画の秒数とは無関係
結論から入ると、動画広告の秒数が増えても広告認知率や広告で訴求している商品の購入意向率の上昇はみられなかった。
弊社でこれまで調査を行った約300事例の動画広告を動画の秒数に応じて、グループ分けを行い、その認知率と商品購入意向の平均をまとめたものが下図である
グラフから分かるように、動画の秒数と広告認知率や商品購入意向は相関しておらず、バンパー広告に代表されるような6秒までの広告素材でも広告認知や広告効果は十分に高い傾向にあると言える
秒数素材別の広告認知率と意向率

動画広告が流れてもほとんどのユーザーは内容をほとんど見てくれていない
長尺動画のほうが、伝えたいことをわかりやすく、かつ詳細に訴求できるにもかかわらず、広告認知による商品購入意向の創出効果は短尺の動画広告と結果は変わらないのはなぜだろうか。
その一因として、動画広告を視聴しているユーザーの視聴態度があると考えられる。アンケートにて動画広告(YouTube)を1件あたり何秒程度見ることが多いのかを聴取したところ約9割のユーザーが6秒以内と回答している。そのため長尺動画を配信しても完全視聴される可能性はかなり低いだろう
また、動画広告が流れている際にどのような行動をユーザーが取っているのかについて、いくつか選択肢を提示し複数回答で聴取すると「広告終了までのカウントダウンを見ている」という回答が5割以上を占めるなど、「広告の内容」まで詳しく見てくれている人はほとんどいないということが分かった。つまり、細部にこだわっていても興味を惹くことができなければほとんど動画広告を見てもらうことができないということである。
動画広告は、「そもそも見られにくいもの」という前提に立ち、そのような環境下でも伝えたいことをユーザーに対して訴求できるようにわかりやすく・コンパクトにメッセージを伝えていく必要がある。動画クリエイティブ制作時の検討要素の一つとして意識してみてはいかがだろうか。
動画広告(YouTube)の視聴秒数と動画広告(YouTube)が流れた際に取る行動
