効果の高いクリエイティブ ~利用シーンに合致した訴求~
利用シーン訴求を行った広告の効果は高いのか
デジタル広告のクリエイティブの工夫点として、「テレビCMと同一素材をデジタルでも流すべきか」にてユーザーの接触状況を想定したクリエイティブが有効であることをお伝えしていた。
本記事では、実際にユーザーの接触状況を想定しながら、利用シーンの訴求を行ったデジタル広告の効果検証結果をご紹介する
接触状況(利用シーン)を想定した広告の例

利用シーン(接触状況)訴求を行った動画広告の効果は高いのか
実際に、広告への接触状況を想定しながら利用シーンの訴求を行った広告クリエイティブとそれ以外のクリエイティブを比較すると動画広告認知者への購入意向を喚起する効果は利用シーン訴求を行った動画広告が平均+5.3ptであり、それ以外のクリエイティブよりも高い結果が得られた。
広告認知と購入意向率の関係

出所)NRIデジタル広告ランキングデータ
注)テレビCMの出稿量の影響は補正済み。同じ商材について、複数の動画素材を出稿している54事例かつ認知効率25%以下の事例を対象に掲載
認知効率:同一の出稿回数(推計)あたりの認知率、意向率:動画を強制視聴後の該当商品の購入意向率
一例として、「仕事の合間に飲む」という利用シーンを訴求していた飲料の動画広告の視聴後に購入意向が高まった人の要因を調査したところ「利用の体験談や利用シーンを紹介されるから」という回答が最も多いことが分かった。具体的な利用シーンを訴求することで、商品を自分ごと化しやすくなり、購入意向に作用したものと考えられる。
デジタル動画広告は、媒体や時間帯によってユーザーの接触状況は異なるという特性を持つがそれぞれについて、どのような状況で広告に接触していることが多いかを把握し、広告で表現する利用シーンと合致させることができればデジタル動画広告の効果と高めることができるのではないだろうか。


